開学記念日に農学部本館の「エルムの鐘」が復活

2026-08-14

札幌キャンパスの正門を入り、緑豊かな中央ローンの先をまっすぐ進むと、突き当たりに農学部本館があります。1935年に建てられた重厚感あるこの建物は、正面中央に時計塔が設けられていて、かつてはその鐘の音がキャンパス構内に時を告げ、人々に親しまれていたといいます。しかし、戦時下での使用停止や故障等により、長らくその音が鳴ることはありませんでした。

左:農学部本館
右:農学部本館にある「エルムの鐘」

そんな中、この鐘を復活させようというプロジェクトが一般社団法人農学同窓会の支援のもと、立ち上がりました。創基150周年に向けて始まったもので、鐘の音を復活させるための調査や修復が進められ、2024年2月には試験的に鐘を鳴らすことに成功しました。

そして、開学記念日である2026年8月14日(金)、農学部本館において「エルムの鐘」復活鳴鐘式が行われました。はじめに、5階にある中講堂でプロジェクトの概要説明会があり、
寳金清博総長が「ベル(鐘)は自由の象徴とされています。また、音が届く範囲はコミュニティですので、鐘はコミュニティの象徴でもあると思っています。(エルムの)鐘の復活は、これから北大が学問の自由と自律をどのように成し遂げていくかという点でも、とても大きな意味があると思います」と挨拶しました。続いて、久保友彦農学研究院長が挨拶し、横田篤副学長が取り組みの概要を説明した後、「エルムの鐘」の歴史的意義や再生に込められた思いが記された銘板が披露されました。

鳴鐘式は、8階にある時計塔で行われました。人が1人歩くのがやっとという螺旋階段の先にある時計塔は、キャンパスに育つ木々より高く、札幌キャンパスの農場やポプラ並木を見渡すことができます。窓の外、爽快な景色が四方に広がる時計塔で、寳金総長が「エルムの鐘」復活の第一音を鳴らしました。

左:鐘を鳴らす寳金総長(手前)、久保農学研究院長
右:時計塔北側の窓から広がる景色(7月6日撮影)

時計塔で鳴鐘式を終えた一行は、外から鐘の音を聞くため、農学部本館前にある屋外駐車場へ移動しました。再び鐘が鳴らされると、参加者たちはキャンパスに広がるのびやかな音を楽しみました。

終了後、鐘の余韻が残る空からほんのひととき細かな雨が降り、開学記念日とエルムの鐘の復活を祝福するようなやわらかな日差しが農学棟を照らしました。

(文責・撮影:広報・社会連携本部 広報・コミュニケーション部門)
(取材協力:総務課)

公式YouTubeに「エルムの鐘」のイメージ動画を公開中です。

開学記念日に農学部本館の「エルムの鐘」が復活