2026年に迎える北海道大学創基150周年に向けて、これから様々な記念事業が始まります。
なかでも、スタートアップ創出を目指す社会連携プロジェクトのイメージを共有することを目的として、企業・自治体・学内関係者が一堂に集い、聴講と意見交換の時間を設けたプレセミナーが、2024年3月22日、創基150周年記念事業コミュニケーション活性化拠点「ENLIGHT」を会場に行われました。
話題提供セッションでは、東京大学 Found X ディレクターとしてスタートアップの支援とアントレプレナーシップ教育に従事されている馬田隆明氏をお招きし、著書『未来を実装する』の内容を基に、デジタル技術による社会解決と大学におけるスタートアップ支援についてお話をしていただきました。
馬田氏は、「成熟した社会には切迫した社会課題がないと言われている。課題は、理想から現状を差し引いたもの。良い理想があることで現状とのギャップ(課題、デマンド)になる。例えば、ムーンショットのような大きな理想を掲げたことで、実際に月へ人類を送るテクノロジーを発展させた。
理想を示して課題解決を提案する思考法が必要だが、日本は苦手と言われている。自分ですべてできなくても、理想を描くのが上手い人をメンバーに入れて方針を伝える役割を担ってもらう、という方法もある。」と、スタートアップを推進するときの考え方について講演され、参加者から出されたイノベーションを起こすときの悩み等にも、丁寧に回答していただきました。
イベントの後半で出された質問に対して、「テクノロジーだけでは社会は変わらない。テクノロジーを使って社会をどう変えていくかを考える人が広がっていくと良い」と馬田氏がお話されていたのを聞き、参加者からは、「人とのつながりを大切にしたい」「たくさんの人を巻き込むことで変化が訪れるような気がする」など、前向きな感想が寄せられました。
創基150周年記念事業に関するイベントは、今後も継続して開催していきます。 イベントのお知らせや事業のレポートは、本150周年特設サイトをご覧ください。